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すごく楽しい時間を過ごせました。 経験できるはずはないと諦めていた 「女の子の初デートの気持ち」
思い返せば、それも笑い話。 それよりも、出会ったとたん、
何とか我慢してくれて、
とにかく、何事もなく?、帰宅したという第1報 画像は、デート中の2人です♪ |
初めてのコンタクトは、メール。
わたしが、一緒にお出かけしてくれる、地元の女装っ子を探すために、いわゆる女装出会い系の掲示板にその旨書き込んだのです。
この種の掲示板って、
景子の名前を使うのは、いろいろ不都合があったので、
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12月から1月にかけて、結構な数のメールをいただいちゃって、びっくりしました。
まじめなメールは、10件くらい。そのうちの半分が、女装初心者のひと。
オトコとしてデートしてくれそうな人は、3人。写真も送ってくれました。
同じ県内のひとが、今回デートすることになった「ケンさん」でした。メールや、地元活動用に立ち上げた私のブログなどへも書き込みをしてくれました。
1月の末になって、このまま、ずるずる躊躇してるのもよくないことだと思い立ち、デートの約束をしたのです。それでも、心の中ではとても不安でした。
約束の日がとうとうやって来ました。
デートに誘われた女の子の気持ち… それも、初めてのデート。
だからといって、お化粧もファッションも手を抜くわけには行かず、
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予報では晴れだったけれど、窓の外は曇り空。
いつまでも、殿方とのデートを不安がっているわけにも行かず、自分の心に決着をつけようと、決心したのでした。
家を出発してしばらく車を走らせると、なにやら、雪が…どんどん吹雪いてきます。 こりゃ、猛吹雪の中のデートになりそう。
視界もあやしくなる一方で、運転も大変になる中、お相手のケンさんからの携帯メール。
どうも、目的地のお天気は、快晴らしい…?
予定した所要時間をかなりオーバーしてるので、お化粧の仕上げもままならぬ事態。
(最終的に、アイメイクとおひげ隠しの手順を簡略化してました。簡略化しなくても、あまり変わらないから?苦笑?)なんとか、待ち合わせ場所の某駅に到着したのは、約束の10時少し前。青空の広がる快晴です。
駐車場から駅に向かうとき、後ろから2人ほど後ろを付いてくる気配。
振り返るとその男性二人は、事前にいただいていたKさんの写真とは違う人。普通なら、立ち止まって追い抜かせるのだけれど、時間がないので超ミニの後姿を晒したまま、駅へ向かいます。
10時3分。待合室には、Kさんとは思えない、お孫さん連れのおじいさんがいるだけ。
中に入って待つことに。 すると、Kさんらしき人が、ガラスの向こうから会釈しています。
結構イイ男♪ 目もなかなか魅力的♪
でもそのあと、そのまま通り過ぎて行きました。
「んっ、この顔に怖気づいて、ドタキャン?」すると、「駅入り口で待ってます」との携帯メール。
「なるほど、自分の町で、素顔晒してこんなわたしと一緒にいるのは、辛いんだろうな」と理解。
嫌われたんじゃないことに、ほっとして、わたしのほうは心に余裕が出来た感じです♪
ほとんど、ちゃんとした挨拶もしないまま合流。
「寒いから温かいの飲もう」と、缶コーヒーを買ってくれました。駅前の乗降エリアに止めてあるケンさんの車へ案内されます。
実は、私の計画では、「彼の車には乗らない」つもりでした。 いろんな面でそれは、避けたかった。
「ねぇ、Kさん、ちゃんと、ここに戻ってきてくれる?」
「うん」
「寂しい所になんか行かないよね?」
「うん」雰囲気的に、私は助手席に乗らざるを得ない状況。
二人を乗せたベンツは、ゆっくり駅を離れます。
(んっ、知らない細い道?)車は、木立の中の細い道に入って行きます。
「どこへ行くの?」「内沼だよ」「ここって近道なの?」「うん」
「へぇ?、やっぱり地元人は詳しいね」、と口ぶりは余裕ですが、自然に、ハンドバックで隠した太ももや膝こぞうを硬くしてる私です。 (女の子としての演技も、ここまでやるかっ、とわれながら感心)
無事に、内沼に着きました。
ここは、わたしも何度か来ている所。すでに観光の車が駐車場の半分くらいを埋めていました。車を降りて、内沼の干潟へ。観光客の与えるえさを期待したオオハクチョウ達が、集まっています。
しばらく、ここで、白鳥を見たり写真を撮ったり。
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たぶん、まだ二人は、お互いの感想をはっきりとは聞けずにいます。
デリカシーもなく私のブログに「お尻触りたくなるよぉ」などと書き込む人だから、そのチャンスをうかがっているのかと、私は少し疑心暗鬼状態です。
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近くにはよその観光客もいて、少しは安心でしたが…いつもの笑顔も少しぎこちないです。
私を立たせたまま、 彼はタバコをくゆらしながら、 じっくりと、品定めをしています。 私の太もものほんの数十センチのところに 彼の目があります。 視姦されてるような妙な気持ちに
私の妄想が、彼の声で、現実に引き戻されます。(笑) 「寒いから、もう戻ろう」 |
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車に戻り次の別のサンクチュアリに向かう間、私の心配は、ほとんど解消されていました。
Kさんって、すごく紳士的だし、私を女の子として扱ってくれてる感じがしたからです。
それからは、お互いのことを矢継ぎ早に聞きあう二人。もう十分に打ち溶け合ってる感じです。
サンクチュアリの建物に入り、ベンチに座って話の続き。
「顎を突き出すようなしぐさは、あんまり似合わないよ」
「そっかー、じゃあご指導お願い」などと、カメラをKさんに任せて、ポーズの練習(笑)
最後には、無理を言って、こんなシーンも撮らせていただきました(嬉)
もちろん、私の「やらせ」です。
でも、こんなシーン、女の子している以上、夢見ていたことかもしれません。
嫌々ながら、付き合ってくれたKさんには、とても感謝です。
こんな調子で、私の初めてのデートは進みました。
お昼にはお別れの約束だったので、ちゃんと、駅まで送ってくれました。
車を降りて、お別れの手を振り、
駅に向かう私の後姿を彼はずっと見ていてくれたのも嬉しかった。
もし、オバケの私を間近で見て、Kさんが「美音とは最初で最後だな。」なんて思ったりしても、
私にとっては、素敵な思い出になると思います。
ケンさんに感謝です。
なお、3月に2度ほどめーるがあり、次に行く場所の相談などをしていましたが
5月以降、音信不通。
でも、その後1度、ブログに「携帯変えたから連絡取れなかった」との書き込み。
彼の、精一杯の思いやりなのかもしれない。
こうして、わたしの、最初で最後の「殿方とのデート」は、
ちょっぴり淡いすっぱさとともに
思い出になっていく
のでした。
(おしまい)